【令和6年度|介護報酬改定対応版】お役立ちな重要事項説明書の同意書のひな形について

2024年は介護報酬改定が行われたため、重要事項説明書を変更しなければなりません。 重要事項説明書を変更する際は、変更同意書を作成し、利用者から同意を得る必要があります。 そのため、ひな形を探している方もいるでしょう。

今回では、変更同意書のひな形の見つけ方を紹介します。

重要事項説明書の記載事項も解説するので、変更同意書の作成がすぐにできます。 ぜひ最後までご覧ください。

目次

介護保険サービスにおける同意書の必要性やひな形

介護保険サービスにおける同意書の必要性やそのひな形について紹介します。 事業所を運営するうえで重要な内容なので、ぜひ参考にしてみてください。

重要事項説明書を変更する際は同意書が必要

重要事項説明書とは、利用者や家族に対して介護サービスを開始する際に内容を説明するための書類です。 利用料金やサービスの種類、相談窓口の連絡先が書かれています。

重要事項説明書の内容を変更する際は、利用者や家族に同意を得ることが義務付けられています。

そのため、事業所では同意書を作成しなければなりません。

重要事項説明書の変更同意書のひな形

重要事項説明書の変更同意書にはひな形があります!

ひな形は各都道府県や市区町村のホームページからダウンロードすることが可能です。 東京都の場合は「東京都福祉局」から確認できます。

https://www.fukushi.metro.tokyo.lg.jp/kourei/shisetu/yuuryou/youshiki.html

フォーマットが見つからない場合は、各自治体に問い合わせてみましょう。 自治体にひな形がない場合は購入もできます。 「重要事項変更同意書 ひな形」と検索すると、フォーマットを販売している会社や協会が出てきます。

重要事項説明書の記載項目

ここでは、重要事項説明書の記載項目を紹介します。 重要事項説明書の記載項目を知っておくと、スムーズに変更手続きができます。

事業主体概要

はじめは事業主体の概要を記載します。内容は以下のとおりです。

  • 事業所名
  • 代表者名
  • 所在地
  • 会社の設立年月日

事業主体を記載する際は、記入年月日が1年以内であるか確認しましょう。

1年以上前である場合は自治体のホームページから、情報公開一覧にあるダウンロードページで掲載されているものと同じ日付かチェックする必要があります。

サービスの事業概要

サービスの事業概要は以下の内容を記載します。

  • 法人名称
  • 所在地
  • 事業の目的
  • 運営方針
  • サービス提供時間

利用者が実際に使用する事業所の情報なので、所在地やサービス提供時間などを正確に記載しましょう。

職員体制

事業所の職員体制を記載します。

  • 管理者名
  • サービス提供責任者(訪問介護の場合)
  • 常勤・非常勤
  • 事務職員

職務内容や人員数を正確に記載しましょう。 ただし、具体的な人員数がわからない場合は、◯名以上と記載することも可能です。 兼務は「〇〇と兼務」と書きます。

利用料金

提供できる身体介助・生活援助のサービス内容や費用を記載します。 料金は施設の入居時に支払う一時金や月額利用料、加算料金などを書きます。 訪問介護の場合は時間区分や交通費、キャンセル費用が書いてあるとわかりやすいでしょう。

利用料金は利用者や家族が気になるポイントなので、明確にする必要があります。

虐待防止や秘密保持の保護

今回の介護改定で虐待防止措置が完全義務化となりました。 要件には、委員会の定期開催や虐待防止者の配置などが定められています。 そのため、重要事項説明書にその内容を記載しておく必要があります。

秘密保持や個人情報の保護についても、どう対応するか詳細に記載しなければなりません。

苦情や事故に関する対応

相談窓口や緊急時の連絡先、その対応方法などを記載します。 入居者に事故が発生した際の損害賠償保険加入の有無や事後対策を紹介します。 また、今回の改定でBCP(業務継続計画)の策定が義務付けられました。

BCPとは、感染症や災害時にどう事業を継続していくかを記載した書類のことです。

重要事項説明書には、コロナウイルスのようなパンデミックが発生した際の措置はBCPに沿って行うと記載しなければなりません。

第三者評価の実施状況

事業所で提供しているサービスの内容や課題について、第三者からの評価を記載します。 実施した年月日や第三者の機関名、開示状況などを紹介します。 運営会社の財務諸表のような経営状態が分かる資料もあると良いでしょう。

掲載される資料が多いほど、利用者や家族に安心感を与えられます。

2024年介護報酬改定による重要事項説明書の変更点

2024年の介護報酬改定により、重要事項説明書の記載方法が今までと変わります。具体的には以下のとおりです。

  • 情報開示の義務
  • 新しい重要事項説明書を使用して同意を得る

それぞれ解説します。

情報開示の義務

令和7年以降、すべての介護事業所は重要事項説明書や運営規定の概要を自社サイトに掲載することが義務付けられています。

なぜなら、施設へ入居する際の費用は決して安価ではないからです。

訪問系の事業(訪問介護やデイサービス)の場合、一度利用してみて自身に合わなければ事業所を変更することが可能です。しかし、介護施設(特養や老健)に関しては、入居時に数千万円以上かかるため、容易に住み替えられません。そのため、重要事項説明書の記載内容が重要視され、今回の改定で義務付けとなりました。

新しい重要事項説明書を使用して同意を得る

介護報酬改定に伴い、事業所は重要事項説明書の様式を見直す必要があります。

令和7年4月1日以降に契約した方は、新しい契約書様式で契約を行わなければなりません。令和6年3月31日以前に契約済みの継続利用者に関しては、新しい重要事項説明書の交付や再契約は不要です。

ただし、利用者やその家族に対して丁寧な説明を行い、同意を得る必要があります。

重要事項説明書には同意書が必要

介護報酬改定は3年に一度変更される法律ですので、管理職は変更同意書を定期的に作成しなければなりません。しかし、ひな形があれば速やかに変更し、利用者から同意を得ることができます。

忙しい業務の中でも、スムーズに書類を作成して時間を効率化できます。そのためにも、各自治体のホームページや民間企業が掲載しているひな形を活用しましょう。

この記事を書いた人

山田亮太のアバター 山田亮太 介護福祉士

2016年から特別養護老人ホームに勤務。日常生活支援から身体介護を経験し、リーダー業務にも就く。2019年に介護福祉士を取得し、2020年に認知症実践者研修を修了。

目次